砂を固める
様々な国の砂を固めてみました。
- 砂を固めるには、例えばエポキシ系や酢酸ビニル系(木工用ボンドなど)の接着剤を混ぜれば、 強固なものができます。
ただ、それらではいったん固めた後の手直しはできません。
そのため、ここでは強度では上記の接着剤よりは劣りますが、 後で手直し・やり直しも可能な方法をご紹介します。
砂と混ぜるものは、“水のり”です。 これは洗濯のりや障子貼りに使うのりで、でんぷんのりのことを指します。
この水のりと砂を混ぜて四角く固めた例が、下記のサンドブロックです。
素材探検隊のいろいろな種類の砂の幾種類かをのりと良く混ぜ、 牛乳パックを短く切ったものを型にして固めてみました。
簡単に手順を紹介します。
- ● 1 ●
砂と水のりを混ぜやすい容器に入れ、へらなどでよく混ぜあわせます。
混ぜにくい場合は、スポイトなどでほんの少し水を加えてみて下さい。
のりと砂の比率はのりの柔らかさ(メーカーによって様々です)や、砂の種類によって異なります。
目安としては、混ぜおわったものを握ってみてしっとりまとまるのが、一番いい状態です。
あまりのりを多く入れすぎると手や型にくっついてしまいますし、 逆に少なすぎるとパラパラで固めにくいです。
最初のうちは少しずつ様子をみながら混ぜていってください。
- ● 2 ●
あらかじめ適当な長さに切った牛乳パックに砂を詰め込み、押し固めます。
牛乳パックはいったんハサミなどで切り開いたものをセロテープやガムテープなどで箱に組みなおしたものを使った方が型からはずす時簡単です。 牛乳パックは防水加工が施されているので、これを利用して、他の型を作る材料として利用できます。
(例えば円柱状や円・角錐状など)
*固まりを作るには、何か型に入れて押し固めるのがやりやすいですが、 おにぎりを握るときのように手で握って固めることももちろん可能です。 その時はラップを利用して直接握らない方が、手に砂もつかないですし、やりやすいかと思います。
- ● 3 ●
牛乳パックの型からはずし、へらやこて(左官ゴテなどがあると、平面にならしやすいです)などで 形を整え、中の水分がなくなるまで数日間乾燥させます。
ドライヤーの熱を利用すると、多少時間は短縮できます。
作ったものに同じく砂で作った違う形を付けることもできますし、 穴を開けて違う素材を埋め込むことも可能です。
ただし、あくまで再加工ができるように水のりを使っていますので、接着力は弱いです。
埋めずに上に何か付けたい場合などは、他の接着剤を併用するなど、いろいろ工夫してみて下さい。
オーストラリアの砂・小を固めました
この砂は丸い形状のものなので、あまり強度はありません。(ぶつかるともろい)
オセアニアの砂を固めました
この砂は粒度が細かく、混ぜた状態がしっとりしているので、細かい造形に適しています。
サンドクラフトには適した砂ですが、ただし自重が重いため、高さのあるものは1回では作れません。( 自重で形がくずれてきます)
日本の砂を固めました
この砂も粒度が細かいのですが、オセアニアの砂ほどは表面の仕上りがきれいにはなりません。 かえって自重が軽いものは、しっかりと固まりにくいのかもしれません。
(珪砂系の砂は、接着剤の強度が弱い水のりには最適ではないかもしれません)
ユーラシア大陸の砂を固めました
粒度は粗い砂ですが、作った感じは、同じ珪砂系の日本の砂よりはしっかり固まっているようです。 ただ、やはり細かいもの向きではないです。見た目は一番“砂”!という感じの仕上りです。
アフリカの砂を固めました
これも自重が重い砂で、固まりやすいです。
ただ、オセアニアの砂よりは粒度に幅があるため、ギザギザした感じの仕上りになります。
この砂は鉱物系の砂で、暗いところでライトを当てるときらきらと光ってきれいです。